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図1.2.1−2 列車群管理と乗客流制御の関係(各駅)

 

さて、輸送力は単位時間あたりの列車本数とその混雑度によって決まる。特に地下鉄のように同一種別の列車が平行ダイヤで運行されている路線では、輸送力の均等化には次の3つの要因が大きな影響を与える。
?@ 列車群管理による等時隔化(運転間隔のばらつきによる影響)
?A 列車毎の混雑度の平滑化(始発・終着駅、列車種別による影響)
?B 車両毎の混雑度の平滑化(特定車両への乗客の集中)
一方、旅客需要のばらつきには次の2つの要因がある。
?@ 時間的なばらつき(乗車人数の時系列変化)
?A 空間的なばらつき(改札口や階段の位置による車両毎の乗車人数のばらつき)
従来から、列車群管理の導入や列車ダイヤの改正により輸送力の均等化が推進されてきた。また、旅客需要のばらつきに対しては時差出勤のポスターやホームでの案内放送で乗客に呼びかけるなどの対策が採られてきた。しかし、こうした個別の解決策だけでは費用と効果の面から今後は困難が予想され、両者の効果を相乗させて輸送力と旅客需要の不均衡をできるだけ少なくすることで高密度輸送の快適化を図ることが望まれている。

 

 

 

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